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「小児期のウイルス性肝炎の病態解明と治療の標準化に関する研究」

「IL28B遺伝子多型の小児C型慢性肝炎治療への影響」

 子供のC型慢性肝炎の治療は、大人に比べて治療の有効性が高いので、ペグインターフェロンやリバビリンを使った根治治療を実施する機会が増えています。近年大人の研究で、IL28B遺伝子多型rs8099917 (TT/TG/GG) の遺伝子型がTG型とGG型のC型慢性肝炎患者さんでは、ペグインターフェロンとリバビリンの併用治療が効きにくいことが知られています(引用論文 Tanaka Y, et al:Nat Genet. 41; 1105-9, 2009)。
 今回ペグインターフェロンとリバビリンの併用治療を受けたC型慢性肝炎の子供さん30名の協力を得て、患者さんのIL28B遺伝子多型rs8099917の遺伝子型とC型肝炎ウイルス遺伝子検査を行いました。
 IL28B遺伝子多型rs8099917がTT型だった患者さんは、TG型とGG型の患者さんよりもC型肝炎ウイルス消失率が高かったです。とくにインターフェロンが効きにくいゲノタイプ1に罹っている患者さんでも、TG型やGG型の患者さんに比べてTT型の人は高い効果が得られました。
 大人の研究結果と同様に、IL28B遺伝子多型rs8099917の遺伝子型が子供のC型慢性肝炎治療方法を決定するのに重要な因子と言えます。

【出典】
  • 筆者:Tajiri H, Tanaka Y, Takano T, Suzuki M, Abukawa D, Miyoshi Y, Shimizu T, Brooks S.
  • タイトル:Association of IL28B polymorphisms with virological response to peginterferon and ribavirin therapy in children and adolescents with chronic hepatitis C.
  • 掲載雑誌:Hepatol Res. 2014 Oct;44(10):E38-E44.
  • Pubmedリンク先